2013年6月20日木曜日

忘れられない傘

 たくさんの傘とつきあってきた。
 でも印象深いのはあの傘。
 中学1年生。
 いつもは自転車通学なのに、歩きだった。
 学校帰りの午後。
 お堀の脇。
 雨はほぼやんで、私は傘をさしていた。

 そこに突風
 傘は飛ばされ、お堀の中に瞬く間に沈んでしまった。
 問屋街で母親に買ってもらったばかりだった。
 ピンクのチェックの色合いがしゃれていて、持っていると心がうきうきした。
 風は一瞬だった。

 残念な気分だけが残った。

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